m-PPE(変性ポリフェニレンエーテル)樹脂の物性について解説します

m-PPE 変性ポリフェニレンエーテル樹脂

バランス良い機械的物性、良好な電気的特性

m-PPE(変性ポリフェニレンエーテル)の略号・名称

変性PPE 材料

m-PPE (modified Poly Phenylene Ether)
変性ポリフェニレンエーテル

米GE社の商品名「ノリル®」とも呼ばれる。
また、発明当初の呼称「変性PPO」とも呼ばれる。

 

m-PPE(変性ポリフェニレンエーテル)化学式

m-PPEの構造式

左の化学式(構造式)は、2,6ジメチルフェニレンオキサイドを重合したPPE(ポリフェニレンエーテル)。

m-PPE(変性ポリフェニレンエーテル)は、PS(ポリスチレン)とのポリマーアロイ

 

PPE(ポリフェニレンエーテル)は、エーテル結合(-O-)を持つため耐熱性が高く、荷重たわみ温度が約190℃と高い。また、硬質で粘り強い特性がある。 低温でも耐衝撃性に優れ、幅広い温度帯で安定している。 その他、吸水性が小さく、耐クリープ性に優れ、自消性もある。 
ただし成形流動性が悪い。 そのため、PSとポリマーアロイを成し、成形流動性を良くしたm-PPEが用いられる。

 

m-PPE(変性ポリフェニレンエーテル)物性の特徴

軽い 基本グレード(PPE:PS=1:1)は、比重約1.06。エンプラで最も軽い。

バランスのとれた機械的性質
引張強さ、曲げ強さなどは、PPEよりは少し劣るが、PCやPOMと同等。 
衝撃強さはABS、耐クリープ性はPCと同程度。 
繊維強化などで強度UPグレードがある。

広い温度域で機械強度が安定(耐熱性が良い)
荷重たわみ温度は、基本グレードで約128℃。(ガラス強化グレードは、約140℃)

電気的特性に優れる
広い温度域(-150~150℃)かつ広い周波数領域(60Hz~1MHz)で、
低い誘電率と誘電正接を示す。(絶縁性に優れる) 
電気特性は、エンプラの中で最高レベル。

寸法安定性に優れる
線膨張係数がエンプラで最小。 低い吸水率(PC、PAより小さい)。
成形収縮率も小さく、寸法精度が良い。 (PC、ABS並。非晶性のため。)

酸・アルカリに強く、有機溶剤に弱い。耐熱水性は良い。
酸・アルカリなどの無機薬品に強い。
有機溶剤(トルエン、ベンゼン、四塩化炭素、ガソリンなど)に弱い。

耐熱水性 エーテル結合を主鎖にもち、加水分解耐性があるため、蒸気や熱水に強い。

無毒である 医療器材や食品器材としても使用される。

 

【引用資料】 「プラスチック読本」(株式会社プラスチックス・エージ)
【ご注意】 掲載データ及び記述等は、これを保証するものではありません。参考としてご覧下さい。 設計・製造の際は、各材料メーカーの物性情報をご確認下さい。
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