プラスチックの基礎知識

LCP(液晶ポリマー)樹脂基本情報

LCP(液晶ポリマー)樹脂の物性の基本情報について

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LCP液晶ポリマー: 耐熱性・耐薬品性・寸法安定性に優れる

LCP(液晶ポリマー)樹脂の略号・名称

PLC 材料
  • 略号LCP (Liquid Crystal Polymer)
  • 名称液晶ポリマー
  • 別称「液晶ポリエステル」とも呼ばれる。

 

LCP(液晶ポリマー)樹脂の化学式

パラヒドロキシ安息香酸を基本とした構造。 パラヒドロキシ安息香酸は、単体のみのポリマーは、融点が熱分解温度を超えるため、融点を下げる目的で、様々な成分と直鎖状にエステル結合させる。

LCPタイプ1の構造式
LCPタイプ2の構造式
LCPタイプ3の構造式

LCP(液晶ポリマー)樹脂の物性の特徴

一般的な結晶性のプラスチックは、溶融すると結晶構造がくずれるが、液晶ポリマーは、溶融しても強い分子間力によって結晶を保ち、分子が規則的に並んだ液晶状態である。

長所

耐熱性に優れる。
高い剛性。 (結晶が緻密で、エンプラのフィラー強化レベルを上回る。但し異方性あり。)
高い弾性。
成形流動性がよい。
(液晶的性質、溶融時の分子同士の絡みが少ないため、粘性が低く、微細な成形にも都合が良い。)
耐薬品性に優れる。
寸法安定性。

短所

衝撃、磨耗性が弱い。
ガスが発生しやすい。
バリが出やすい。

加工の特徴

機械加工、溶接は良好。接着、曲げ加工×。

 


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