プラスチックの基礎知識

熱硬化性プラスチックプラスチックの物性

熱硬化性プラスチックの種類と物性概要

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熱硬化性プラスチック Thermosetting polymers

熱硬化性プラスチックは、
再度溶融して使用することができないが、高温にしても溶融しないため、その加工品は耐熱性部品として使用される。 また、耐薬品性も良い。

熱硬化性プラスチックの種類


熱硬化性プラスチックの分子構造と性質

熱硬化性プラスチックの分子構造は、熱可塑性プラスチックが鎖状高分子であるのに対し、高分子同士が架橋することによって三次元的な網目構造の分子を作っている。

この架橋反応は、不可逆的なものであり、元の原料状態に戻すことも、再び溶融して再成形することもできない。 その例えとしてよく用いられるのがクッキーとチョコレートで、熱可塑性樹脂が再度溶かして成形できるチョコレートであり、熱硬化性樹脂は一度焼いたら戻せないクッキーとして例えられる。

このような三次元網目構造の高分子である熱硬化性プラスチックは、高温にしても分子運動しにくいため耐熱性が高く、更に耐薬品性も良い。

具体的な部品(製品)製造法は、原料を型に入れ熱を加えて硬化させるという、成形と化学反応を同時進行させる方法(*1)をとる。 そのため、成形による部品製造時間は、熱可塑性樹脂に比べて大幅に長い。 ゆえにコスト高となる。

*1) : 熱硬化性樹脂の成形法は、熱可塑性樹脂とは大きく異なる。 熱可塑性樹脂は、予め化学反応をさせて高分子化した原料(プラスチックペレット)を、再度溶融し型に入れて成形を行う。 この時、原料の化学反応は起きない。 一方、熱硬化性樹脂は、高分子化する前の原料を型に入れて、高温で化学反応させながら高分子化および架橋させる。 化学反応面においては、熱可塑性樹脂のほうが安定的である。


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