プラスチックの基礎知識

プラスチックの歴史プラスチックの基礎

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プラスチックの歴史について

プラスチックの起源から現在までの流れ

プラスチックの前身 数千年前の遺跡より漆器がきれいな状態で発掘。天然樹脂の代表。
アカシヤ樹の寄生昆虫より抽出されたシェラックは、レコード盤の原料として用いられていた。
1835年 フランスのルノーが、ポリ塩化ビニルの粉末を発明。製品化には至らない。
1839年 ドイツのジモンが、ポリスチレンを発明。
1851年 アメリカのチャールズ・グッドイヤーが、偶然に天然ゴムに硫黄を付けてゴムの改質法を発見し、更に硫黄を加硫してエボナイトとなる。(これはゴム)
1870年 アメリカの印刷工ジョン・ハイアットが偶然に薬液をこぼして硬化したもの(セルロイド)を発見。 実用プラスチックとして工業化された(象牙の代替材としてビリヤードの玉などに)。 これは、硝化綿に樟脳を加えたものであり、天然セルロースを使用するため「半合成プラスチック」と呼ばれる。
1872年 フェノール樹脂が発明される。(ドイツのバイエル)
1889年 イーストマン・コダック社がセルロイドを映画用フィルムとして使用。
1909年 アメリカの化学者ベークランドが、フェノール樹脂をはじめて工業化し、「ベークライト」として広まる。 カメラボディや電話機として用いられる。
はじめて人工的に(植物以外の材料から)合成されたプラスチックとなる。
1917年 酢酸セルローズ(不燃セルロイド)が発明され、映画館の火事が激減した。
1920年 ユリヤ樹脂がドイツで発明される。
1926年 ドイツの化学者へルマン・スタウディンガーが、ポリマー(高分子)が長い鎖状分子から出来ているということを発見。
1930年 ポリスチレンが工業化。
1934年 アクリル樹脂が工業化。
1938年 アメリカのカロザースらが、ポリアミド(商品名:ナイロン)を発明。主要研究員5名のイニシャルからNYLONと命名。1941年に工業化。
第二次大戦後 ポリ塩化ビニルポリエチレンポリスチレンベークライトが生活に登場。
1960年代以降 石油化学コンビナートブーム。エチレン中心の総合化学工業。ポリエチレンを初めとする種々のプラスチックが大量生産されて、衣料や生活環境へ浸透して行った。
その後、プロピレン中心の総合化学工業。
現在 高機能樹脂の開発と誕生。


【参考文献】 日本実業出版「プラスチックのはなし」 / ナツメ社「図解雑学プラスチック」