樹脂成形スマート成形®(設計について)
小ロット樹脂成形に最適な「スマート成形®」による製品画像。
スマート成形®採用時の製品設計について
基本的に一般射出成形の設計と同様で構いません。 加えて、将来一般的な射出成形などによる量産を考えた「試作」ということでなければ、スマート成形による製品製造は、以下のような設計者にとって楽になる特徴があります。
スマート成形で使用するプラスチック材料
スマート成形®では、一般の射出成形用のプラスチックペレットを用います。その成形製品は、基本的に射出成形を行ったものと同等の品質となります。
※原料のプラスチックペレット(樹脂ペレット)は、成形温度300°C以下のものを使用。
スマート成形の特徴を活かした設計
特徴1: 肉厚ある構造が可能
一般的に成形による製造では、製品に厚みがあると、冷却時における表面と内部の冷え方の差によってヒケが生じてしまうため、設計の際には厚くても1~2mm程度に薄く作ることを考えておくことが常識です。
スマート成形®では、(樹脂材質によりますが)一般成形より厚みのある製品をヒケなしで製造することが可能です。
特徴2: リブなしの構造が可能
肉厚を薄くする必要のある一般射出成形では、その補強のためにリブをあちこちに設けるという構造が必要です。
スマート成形®では、リブを設けず各所で肉厚をある程度確保し、強度を得ることが可能ですので、リブ構造を全く考えず製品設計をすることもできます。
特徴3: 抜きテーパーなしの構造が可能
一般射出成形では、成形物を金型から抜く際に「抜きテーパー」という構造をあらかじめ考えておく必要があります。 これが無いと型からきれいに抜くことができなくなります。
スマート成形®では、ではこの抜きテーパーの構造を省くことも可能です。 面と面が直角に交わるような構造もOKです。
従来の射出成形用の図面などをそのままスマート成形®に用いるよりも、スマート成形®において施工しやすい形状がありますので、ご相談の上、問題が無ければ設計変更を行わせていただきます。